まだ読み途中なのですが、
私が読むべきだった本のうちの1冊に出会えた気がします。
そしてこの本を読むうち、
私の目指す子育ての方向性が定まった気がします。
選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫)
【選択】という行動が、人の精神や人生にどのように影響を与えるか、
という壮大なテーマで書かれている本です。
大抵の親が経験している、【魔の2歳児】。
イヤイヤや癇癪の根源は、
『自分でやりたい』もしくは、
『同じやるでも、自分で決めてやりたい』
【選択】という行動は、
人間だけではなく生物すべてが持つ
根源的な欲求だそうです。
子供たちを育てるにあたって、
まだ方向性が定まっていませんでした。
なんとなく、場当たり的に、その時々でベストと思われることをする、
くらいしか指針がなくて、
ちょっと迷走しそうな気がしていました。
でも、この本を読んだことで、ある程度私の方向性が決まった気がします。
もちろん旦那の考えもあると思うので、そこは摺合せが必要ですが。
自分が子育てして初めて、
自分が親にどう育てられたのか、深く考えました。
『ああいう風に育ててくれたから、私はこれができる』
と思うこともあるし、
『ああいう風に育てられたから、私はこれができない』
と思うこともあります。
それも含めて、じゃあ自分の子供をどう育てたいか、と思うと、
やっぱり
親の助けが無くても自分で幸せになれる人間
に育てたいかな、と思いました。
生きていれば問題や障害、挫折ばかりです。
特に若いうちは。
そんな時に、自分で自分の状況を良い方向へ変えられる力、
それを授けてあげるのが、私としてはいちばん大切かな、と。
でもこれは、ホント、それぞれの価値観なので、
正解も不正解もないことがほとんどだと思いますので、
あくまで、私は、です。
では、自分で自分の状況を良い方向へ変えられる力は
どうやったら培われるのか。
それを教えてくれたのが↑の本でした。
ひと昔前は、いま考えると残酷な動物実験が行われていました。
そんな動物実験のいくつかから、こんなことが分かっているそうです。
動物に電気ショックなどの苦痛を与えて、
自分でスイッチを押して電気ショックを止められるグループと、
どうあがいても自分では止められないグループと、
で行動を比べました。
自分で電気ショックを止められる状況にいた犬は、
その後の様々な苦痛や障害に対して、
自分でそれを逃れる努力を惜しまず、
最後まで諦めずに試みて、実際に苦痛を逃れていた。
しかし、自分では電気ショックを止めることができなかったグループの犬は、
その後の別の苦痛にも、黙って耐えることしかしなかった。
こうすれば苦痛を回避できる、と人間が教えてあげても、
その解決法の存在を最後まで認識することができず、
ただただ、横たわって苦痛に耐えるだけだった。
他の動物や人の研究も含めてわかったことは、
人や動物が、諦めずに障害を解決する努力をするためには、
自分が【選択】することができると、
本人が認識していることが必要である、ということ。
たとえ、日常生活の小さな【選択】であっても、
自分が自分で選んでいる、と意識しながら【選択】を積み重ねることが、
その認識を培うのである、ということ。
「自分で選べるよ、どうする?」
「自分で決めなさい。相談には乗るよ」
ことあるごとに、子供たちに問いかけていこうと思います。
とはいえ、選択肢の広さが、幸せ度合と比例するわけではありません。
【選択】はもっと奥深く、複雑なものなので、
詳しくは本を読んでみてください。
ちょっと分厚いですが、知的好奇心をコショコショとくすぐられる本です。
ワーキングマザー
↑参考になります。