おはようございます。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。
以前からずっと興味があって、やっと読んだ本。
いまも世界には、
親や親類が結婚を決め、言われるがままに10代で結婚し、
仕事や貯金を持つ自由どころか、外出する自由さえ持たない女性が、
たくさんいます。
DVとかそういう次元ではなく、
離婚されたら住む家さえなくなってしまうような、
『物乞い』が仕組みとして社会に根付いているような、
そんな環境です。
父親や夫以外の男性と会話をした経験がほとんどない女性も多く、
女の子を育てることは、
他人の木に水をあげるのと同じことだと言われている国があります。
女の子はすぐに結婚して出て行ってしまうので、
お金も労力も男の子にかける。
結果、そんな国では女性のほうが平均寿命が短くなります。
同じ栄養状態、環境にいると、生物学的には女性のほうが長生きするにもかかわらず。
同じ病症でも、男児なら医療費をかけて病院で診てもらうが、
女児には医療費はかけない傾向にあるため、
女児の赤ちゃんや子供のほうが亡くなる確率も高い、そんな国々での話です。
貧しい人だけのための融資
一定以上の広さの土地を持っていると借りれなかったり、
とにかく貧しいということが条件。
結果、男女誰でも融資を受けられるにもかかわらず、半数以上が女性だそうです。
融資を受ける際には、
5人のグループを作り、
グループで返済に対して連帯責任を負います。
融資は必ず少額。
今日の千円(日本円なら)に困るような人が対象なのですが、
それでも貸し倒れがほぼ無いということで、
グラミン銀行はノーベル平和賞を受賞しています。
お金を少しずつ持ち寄り、
グループ内で積立貯金をして、
グループ内で返済に困る人がいた時、
それ以外の場合の急な出費に対処します。
融資を受けて、
品物を仕入れて売ってお金を稼ぐ人、
材料を買って品物を作ってそれを売る人、
主に農村部に住む女性たちは、
いろんな方法で経済を経験し、
健康に生きることの基礎を学びます。
清潔なトイレを使うこと
子供を清潔に保つこと
子供に教育を受けさせること
そんなことも、グラミン銀行で融資を受けるために守らなければならない条件です。
しかし↑にも書いた通り、
宗教上や慣習的に、女性が家の外へ出ることすら憚られるような社会の話です。
そのため日々の買い物も男性が担うそうです。
グループに参加し、融資を受けて仕事をすることには、
夫の許可が必要です。
許可が得られず、参加できない女性もいるとか。
どれだけ家が貧しくても、それでも女性に働かせることには同意できない男性も多いとか。
しかし参加した女性たちはみな、
夫に承諾を得て、夫に相談しながら進めたほうが、
何かとスムーズだと言うそうです。
昔いつだったか、姉に聞いたことです。
社会の変化は、それが良い方向への変化であっても、ゆっくりのほうが良い。
変化のスピードが早いと、揺り戻しとして弊害が出てしまう。
その急激な変化と、その結果としての弊害の最たるものが、
日本の戦後の急成長です。
ほんの60年かそこらで、
焼野原で何もなかったところから、
『経済大国』になり先進国入りを果たした日本は、
いろんな意味で『すごかった』んです。
そしてその弊害として、
24時間働くサラリーマン
長時間労働
過労死
インフラとしての女性の存在
少子化
こんな難題が生まれてしまったのだと。
変化がもっとゆっくりであれば、
弊害も一緒に少しずつ解決されながら、
変化が進むのだと。
渦中にいて、変化を望んでいる人にとっては、
気が遠くなるようなことかもしれません。
人が、最も重要だとみなす価値観が何か、知っていますか?
どんな場所に暮らしていても、ほとんど一定だそうです。
お金?
健康?
愛?
人間関係?
正解は、
名誉
だそうです。
まわりの人からの評判ということですね。
だからSNSには必ず、『いいね』という機能があり、
グラミン銀行でお金を借りた貧しい女性たちも、
グループ内外の人々からの評判、
自分の名誉のために、
規則や返済義務を守るんだそうです。
グループや、グループがまとまった『センター』と呼ばれる集団や集会で、
発言権や社会的な役割を与えられた女性たちは、
どんどん明るく、幸福になって行く人も多いとか。
人はとにかく、骨の髄の髄の髄まで社会的な存在なんです。
これも読まなくちゃ。
(※グラミン銀行を作った博士です。)
とにかく私も、頑張らなくっちゃ。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
ひとりでできることには限りがある。