こんにちは。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。
タマちゃんて覚えてます?
2002年ですって、もう。え…っと…16年前?なんかつい最近な気がしてたんですけどー…
あ、で、そのタマちゃんというのは、多摩川に現れたアザラシで、かわいいって毎日のようにワイドショーなんかでその姿が流されて、写真や映像を撮りに行く人が多摩川にたくさん押し寄せて…
結局タマちゃんは、『西玉夫』という名前を与えられて、横浜市西区の『名誉区民』になったんですよね。
私は上野千鶴子さんの本で初めて知ったのですが、
『名誉男性』と聞いて最初に思いついたのが、タマちゃんでしたww
なるほどね、と。
市民(区民)の側から、
「あなたカワイイから市民にしてあげる」と、
本当は市民じゃないのにタマちゃんを市民にしてあげたわけです。
男性並みに働いて、男性文化に順応して、男性のようにふるまうと、男性じゃなくても
「愛いヤツよの~」
と男性から、男性の称号と、分け前を与えられるわけです。
書き始めて気づきましたが、今日はなかなかトガッた内容ですなw
「社会で、会社で働きたいけど、いまの(男性が作った男性有利の)システムはちょっとやりづらいなぁー…」
なんて言うと、名誉男性にはなれず、男性以外の者としてジレンマを抱えることになります。
私が中学生になったころだから、25年以上前のことですが、今でも鮮明に覚えていて、その記憶に姉が結末をつけ足してくれたのが、つい1週間ほど前。
専業主婦だった母が、ご飯を食べる父に聞いたんです。
母「もうみゆきも中学生になったから、そろそろ私、働いていいですか?」
父「まだダメ!」
母は、その時代の多くの女性同様、父と結婚してすぐに会社を辞めました。
以来ずっと専業主婦。
この会話を聞いた当時は特に何も思わず、
『お母さんが働きたいと言って、お父さんがそれをダメだと言った。以上』
という感じだったんですが、最近になってなぜか思い出して、
オソロシイ…
と、時代と、母の、女のジレンマを思わずにはいられませんでした。
ひとりの成人した人間が、働いていいか、と許可を請うて、相手がそれに『否』と答える。
すごいことだな、と。
「ダメ」と言った父のその心は、
家に留まって、家の維持、俺の世話、子供の世話に100%コミットせよ、
ということでしょう。
『まだ』というのは、子供にかけるパワーを減らせるほどに、子供がまだ大きくなっていない、と父は思ったんでしょうか。
私の記憶ではその後の展開がなかったんですが、つい1週間ほど前、なぜかたまたまその話を姉として、姉がその結末を教えてくれました。
「でもお母さん、『いま出ないといつまで経っても出れない』ってお父さんの反対押し切って働き始めたんだよ」
母が電話で、パートの職を探していたことは覚えています。
「40は過ぎてるんですが…」
ただそれが、いつだったのかが私の記憶では定かではありませんでした。
姉曰く、先の会話の直後だったようです。
以来母は、パート先で60歳過ぎまで働き続けました。
性差の話をするとすぐにフェミニズムにつなげられて、途端に『非モテ女の負け犬の遠吠え』みたいな目で、男性からも女性からも見られることが多いんですが、そんな難しい話はしてないんだがなー。
『多数派を基準に環境を作ったらダメなんだね』と実感したんだなー。
男だ女だ、disableだ、ハンディキャップだと言わないで、みんなが楽に快適に幸せに生きられれば、それでいいんだなー。
階段を上り下りできない少数派のためにエレベーターをデフォルトにすべきだし、時短勤務する社長がゴロゴロいるべきだし、できる人ができることをやって、サポートが必要な人をサポートして、迷惑をかけながら、助け合って生きるしか、道はないと思うんだなー。
簡単に思えて、難しいことなんだなー。
自分が実際に少数派にならないと見えないことが多いんだなー。
そして自分はやっぱり、いちばんかわいいんだがなー。
↓のバナーをクリックいただけるとブログランキングのポイントが入ります。
更新の励みにさせていただきます。
いつも応援いただき、本当にありがとうございます。
本当は不安でたまりません。