以前、荒川区へ引っ越そうか検討している、という記事を書きました。
子供たちと遊びに行くのにも、
荒川区の公園にはずいぶんお世話になっています。
なので、とても好意的に思っていたんです、荒川区。
広いし、地価が安めだし、でもそこまで治安悪くなさそうだし、
公園たくさんあるし、子供がいたら住みやすそうだな、と。
しかし、しかしですよ!
し、知らなかった。
荒川区、そんなヒドイ区だったのね。
知っていました?
23区で唯一、荒川区では1歳未満の子供は
認可保育園では17時までしか預けられません。
17時、夕方5時です。
7時じゃありません。
5時までということは、4時には会社を出ないと間に合いません。
それってつまり、フルタイムは諦めろ、ということです。
私がもし、荒川区に住んでいたら、0歳のときは認可保育園ではなく、
認証や認可外を利用せざるを得なかったでしょう。
だって、そもそも私の会社では、16時なんて早い時間に会社を出られる制度はありません。
時短制度はありますが、それでも16時半終業です。
それでは17時には間に合いません。
いま、荒川区に住むワーママさんたちは署名を立ち上げ、
0歳児の保育時間の延長を求めているそうです。
そして更にびっくりしたのが、
その0歳児は17時まで、と決めた荒川区議会での発言内容です。
子育て支援部長「子どもの健やかな成長には心の安定が必要という観点から、ゼロ歳の間はできる限り家庭の中で保護者と接する時間を長くとってほしい」
荒川区議会議員「生まれたら、四十八日目、子どもさんを保育園に預けて、小学校に行ったら学童に預けて、中学校に行ったら、部活や塾に行って、どこに親子のきずなとか家庭のきずなが生まれるのかなと。(中略)
私は三人兄弟で、保育園も幼稚園も行ったことはないけれども、それなりに生きてきているというふうなことを考えたときに、何で保育園に預けなきゃいけないのということを実はいつも私は非常に疑問に思っています。決して教育費が高いからとか、いろいろある。 お母さんは働きたい、いい暮らしをしたいと、否定はしないけれども、生まれたら保育園に預けるのが当たり前みたいな、そういう考えじゃなく、また、幼稚園に三歳から預けたっていいじゃないですかというのも当然あるんだけども、何かわだかまりがあるんですが」
うーん…
↓の本にも書いてあったんですが、
いまの世の中、科学的に立証されていることや、データに基づいたこと、
をみんな信頼して、支持するんです。
なのに、子育てや教育、という話になった途端、
急に人は、自分の経験を持ち出して、それをよりどころに判断しようとするんです。
自分の育てられた環境や方法を否定することは、
いまの自分を否定することのような気がするから、
人は逆にやはり、自分の育てられた環境が唯一正しい、
もしくは比較的正しい方法である、と思いたいものなんですかね。
↑の『子供を保育園に預けたら親子の絆が築けないのでは?』
と発言した区議さんは、60歳のオジチャン、もしくはオジイチャンです。
彼は、保育園にも幼稚園にも預けられなかった自らの経歴だけを参照して、
いまの荒川区に住む何万人の働く母たちの前に、
重い重い扉を閉ざしたんですね。
そして、【子育て、応援します!】と高らかに謳っている荒川区では、
【子育て支援部】なる部署があり、その部長は、
こうも発言しています。
保育園をつくるということについては、ニーズが具体的にございますので、全力で取り組んでいるところでございますけども、一方で、一歳にもなっていないお子さんと保護者、言葉を選ばずに言えば、引き離すような施策をやって果たしてどうなんだというように言ってくる方もいると、そういう認識でございます。本当に悩ましくてしようがないんです。
保育園にも幼稚園にも預けられていない区議さんが立派な大人になっているのと同じように、
1歳にもならないうちに親と”引き離されて”
保育園に預けられて育ったたくさんの人が、”心の安定”を得て、”親子の絆”を築き、
立派な大人になって幸せに生きています。
保育園にも幼稚園にも子供を預けない社会では、
子供を持つこと=女性が仕事のキャリアを諦めること
です。
それでも満足だった女性もたくさんいるでしょうが、
たくさんの女性が、仕事という自己実現の道を持ちたくても持てず、
子供を持つために大きな犠牲を払って、子供たちを産み、育ててきたのでしょう。
東京23区にそんな区があるのなら、
日本はやっぱり、少子化の道をゆくしかないのだと思います。
なんだよ、荒川区!
子育て、応援なんかしてくれないんじゃん。
ガッカリしたよ。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
ひとりでできることには限りがある。