マンションに住んでいると、
一定期間のうちに『理事会』のお役目が回ってきます。
普段は、ゴミ捨て場や駐輪場などの公共施設の整備、改良や、
みんなで住む上での問題を解決したり、と
住民の代表として議論したり、何かを決めたりします。
当番が回ってくると、面倒だけどやっぱり、
誰かがやらなければいけないことなんです。
そしてうちのマンションでは今年、
初めての大規模修繕の年となりました。
偶然そんなときに理事になってしまった住民の方には、
申し訳ないと思いつつも、がんばって重責を担って欲しいわけです。
うちの場合、8千万円ほどの予算をかけて修繕する予定です。
大規模修繕には、専門のコンサルティング会社というのも入っているし、
最初は我が家も総会には出席せず、委任状で決めてもらおうと思っていました。
しかし!
たまたまお付き合いのあった理事のうちのひとりの方から
わざわざ連絡があり、
「次回の総会、出席して理事長の暴走を止めてください!」
とSOSがありました。Σヾ( ̄0 ̄;ノ
なぬっ?!
と思い事情を聞いてみると、
理事長を務める夫婦が、
自分たちの親類の紹介で入札に参加した不動産会社に
強引に発注をしようとしている、と!!!
そしてその不動産会社は、マンションの修繕実績は無く、
財政的にも健全ではない会社だと!!!
なんとっっ!!!
と聞いただけでは、理事長が賄賂的なものに手を染めたかっ?!
くらい思いました。
何はともあれ、旦那が総会に参加し、
ガシガシ発言し、なんとか決定は阻止したようです。
聞いてみるとおそらく、
賄賂とかそういう話ではなく、
人の良い不動産会社さんについつい乗せられて、
発注したくなっちゃった感じ、のようでした。
しかし!
長年仕事をしていると、そんな場面何度も出くわすので、
人の良い営業さんであることは大切だけれども、
見積もりの内容や質の保証、
実施する体制、裏づけデータなど、
発注先はあくまで、
冷静に客観的に判断すべきものです。
しかしなんとも、理事長としてリードしていたのは
おそらく専業主婦の女性。
本人としては『良かれと思って』
発注を決めるためにウソまでついて強引に進めようとします。
私、育休を2回とって、専業主婦の疑似体験もしているのでよ~くわかるんですが、
入札、見積もり、発注、調整
そういう世界と、専業主婦の世界は、
ま~ったく別物です。
私は決して、専業主婦の方々を否定はしません。
どっちが良いも悪いもありません。
日々家回りのことを気にかけている主婦には、
彼ら、彼女らにしかできないこと、たくさんあります。
彼らの任せたほうがうまくいくことも、たくさんあります。
しかし!
マンション大規模修繕の業者決定は、
やっぱり仕事ワールドにいる人が進めたほうが、
絶対にスムーズだし、安全です。
だって普段やっていることですから。
そして同時に、いろーんな人がいる世の中で、
理事会など、ある程度の人数の人間がいさえすれば、
それだけでちゃんと、自治機能というものが働くもんだな、と思いました。
理事長はたまたま、そういう業務に向いていない人だった。
だから、感情に流されて強引な進め方になってしまった。
しかし、違った見方をしている人がいて、
自分では状況を好転できなくても、必要な人に連絡をして、
助けを求めて、うまい具合に場が収まった。
私たちに知らせてくれた人がいなかったら今頃
実績のない、財政の怪しい不動産会社に決まってしまっていたか、
とも思いますが、
そういうことが起こらないための、
『理事会』という集団なんだな、と。
今の社会の小さな機能をひとつ、立証したような気がしました。
ひとつ、勉強になりました。
大規模修繕、要注意ですぞ。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
ひとりでできることには限りがある。