私を癒してください


仕事をしていると、プレッシャーのかかる時間があります。

 

私は営業なので、お客さんとコミュニケーションをとるのが仕事です。

社内の人があげてくれるアウトプットを、代表してお客さんに説明したり、
会社のサービスや人を買ってもらうために説得するわけです。

お金やスケジュールの交渉もします。

社内でも、上司に説明をしたり、プレゼンテーションする場面もあります。

 

そういう30分なり、1時間なりの時間は、
プレッシャーを受けながら任務を全うするため、
集中して、頭をフル回転させて臨みます。

そしてそんなミーティングが終わると、
うまくいっても、いかなくても、

大きな溜息が出ます。

お客さんの会社のエレベーターホールでひとり、

「では失礼します。」

とよそ行きの顔で挨拶をして、
お客さんがいなくなって、

溜息をついて、

最後まで油断しないようにエレベーターで1階に降りて、

お客さんの会社のビルを出て、

やっと、緊張を解きます。

そんな時はいつも、

ひとまず立ち止まって、

スマホを取り出して、

『癒してください』と、

子供たちの写真を見ます。

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120%無防備に寝ている姿。

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ムチムチの脚と、大きな頭

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夢中で遊んでいる姿。

泣き顔。

笑顔。

食べているところ。

そういう写真を、しばし、集中して眺めます。

数字や、グラフ、敬語、かけひき、緊張

そんな無機質で乾いた仕事の空気から

私を『いつもの場所』へ引き戻してくれる、

彼らの写真。

 

一緒にいると、言うこと聞いてくれなかったり、

イタズラや口ごたえばっかりで腹も立つけど、

離れていて写真を見ると、

愛おしさだけが募って、

自然と顔がほぐれる。

 

そして軽い足取りで、帰路につける。

この用途のためにも、子供たちの日々の何気ない場面を

マメにスマホで撮るようにしている。

同じことをしているママ、パパは多いと思う。

言わないだけで、きっとみんな、同じことしていると思う。

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。

ひとりでできることには限りがある。

 

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