偏ってはいるけど興味深い子育て本でした。ぜひ読んでほしいけど注意もしてほしい。

 

特に長男の時に思いました。

次男のときは、既に長男のオモチャが家にあったのでどうだったかわかりませんが、
長男は回りに大したオモチャもなく、
教えてもいないのに、

車のオモチャや、棒状のもので遊ぶことを好み、
人形類は音が出ないものは投げて終わり、見向きもしませんでした。

4歳になった今でも着るものにはこだわりもなく、
ポポちゃんなどの人形では遊びますが、ご飯をあげるのみです。

プリキュアを好きになったのは『興味深い!』と思ったんですが、

他のプリキュア好きの女の子を見たら、明らかに違いました。

 

息子が興味を持っていたのはやはり、プリキュアの戦いのところ。
そして『アラモード』のスイーツが出てくるところ、以上。

私自身、生まれながらの【性差】には懐疑的だったし、
嫌悪感すらありました。

 

自分が社会で苦しめられている【性差】
先天的なものではなく、社会で後天的に植えつけられたものだと
思っていたし、思いたかったです。

 

しかし実際に息子をいちから育ててみると、
疑ってかかってもやはり、

【先天的な性差】はある、
と認めざるを得ませんでした。

 

とはいえ、もちろん後天的に社会が植えつける【性差】も確実にあるので、
区別は必要ですが。

ということで興味を感じて読んでみたのが、↓の本。

 

私には息子しかいないので、
比較対象は息子たちと、自分自身の小さいころの記憶。

著者は小児科医であり、心理学者でもある方。

個人的な感想としては、

若干偏った考えも含まれてはいるけど、
自分と違う性別の子供を育てる親としては、
知識として持っていても損はないかな、

と思いました。

 

例えば著者は、男女共学ではなく、男子校、女子校、と
分けるべきである、と主張しています。

男の子と女の子とでは脳の発達のしかたも順序も違うので、
男女別のほうが、学力の面でも、素行の面でもいいことばかりである、と。

その理由は理屈としては通っているようにも思えました。

 

しかし、環境や時代が移り変わっているいま、
昔のシステムへ戻ることは弊害も生むような気がしました。
それであれば、今の時代に合わせた別の方法のほうが、
社会へ出る準備としては適しているのでは、と思いました。

逆に勉強になった、参考にしよう、と思ったこともありました。

例えばこの部分。

ネガティブな感情と結びついた脳活動は、
7歳頃にはみな、扁桃体と呼ばれる、脳の奥深くにある部分に起こる。

この扁桃体は、言語などの高度な認知機能をつかさどる、大脳皮質と
直接的な結びつきがない。

7歳の子供に、どうして悲しいか、どうしてつらいか、と聞いても
上手く答えられないのは、これが理由と考えられている。

しかし思春期が来るころ、
このネガティブな感情と結びついた脳活動の大半は、大脳皮質に移る。
だから、17歳にもなれば、なぜ悲しいのか、理由を説明することができる。

しかしこの変化は、女の子にしか起こらない。
男の子の場合、いくつになってもこの変化は生じない。

つまり、17歳の男の子に、なぜふさぎこんでいるのか、と聞くのは、
6歳の男の子に聞くのと、同じだということ。

いや~・・・これは、

思春期の子、とかじゃなく、
旦那にも感じていたことです。

 

感情を言葉で説明するのがヘタだな、と。

でもそれは、脳の違いなんだな、と。

 

他にも参考になることが書いてあったので、また別の記事にも書きますが、

やっぱり男の子を育てているにしても、女の子を育てているにしても、

あまりにもこの先天的な脳の違いを盲信することは、
良くないのかもしれない、
ということ。

実際、別の本で読んだ実験では、

 

バービー人形など、女性性を強く感じさせるオモチャで遊んだ女の子と、
そうでない子を比べた実験。

小学生の時点で、
お医者さん、弁護士、パイロット、裁判官、警察官など、
メジャーな職業において、

女性性を強く感じさせるオモチャで遊んだ女の子は、
そうでない子に比べて、

女性にはできない、と思う職業が多かったそうです。

つまり、バービー人形で遊んだ女の子は、
女性の能力を低く認識していた、ということです。

これはやはり、社会的、後天的な影響とも言えると思います。

そしてもうひとつ。

 

いまの私たちが言う【本能】【遺伝】は、
DNAに書き込まれたプログラムです。

それらは、人類が生き残る上で有利なようにできています。

 

そしてそのDNAのプログラムのほとんどは、

【石器時代】に作られたものだと言われています。

【石器時代】とは、人類が石を使って道具を作り、
狩猟、採集で生きていた時代のことです。

なぜ、そんな昔に作られたDNA情報がいまも残っているかというと、

この石器時代、200万年以上という長い期間続いたものだからです。

 

人間をはじめ生物のDNAは、世代をまたいで、ゆっくりゆっくりと
環境に合わせて順応します。

 

そうすると、【現代】というほんの数百年ぽっちでは、
200万年以上という途方もなく長い期間を経て作られたDNA情報を書き換えるには
どうやっても追いつかないんです。

私たち女性が、男性よりも表情を読むことができるのは、
200万年以上にわたって、子育てを担ってきたからです。

 

男性が比較的、現実感がなく夢を追いがちなのは、
10日かかっても大きな獲物を村に持って帰れば
もてはやされた時代が長かったからだそうです。

男性が10日も帰ってこない間、女性たちは村で

「ったくよ!男ども狩りに行ったきり、
全然帰ってこねーじゃねーかよっっ!
食うもんなくてどうすんだよー!!!
何日かかってんだよー!!!仕方ねーなー」

 

と言いながら、魚や木の実を採って
子供と老人を世話してきた時代が200万年以上もあったということです。

マンモスを狩る必要もなく、
食糧(お金)を得るために危険を冒す必要もない時代が
これから数百万年と続けば、

またゆっくりと男女の【性差】は変化していくと思われますが、

私や息子たちが生きている間は

石器時代の本能にある程度支配されていくわけですな。

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。

ひとりでできることには限りがある。

 

コメント一覧
  1. 石器時代の話、なるほどー!!と思いました。
    私は最初、性差について日本の問題だと思っていましたが、
    程度はあろうがどこの国でも共通のことだと最近思い始めて
    これは100年経っても大して変わらないだろうな、
    私たちって結局悪あがきしてるだけなのかな。と思っていたら
    100年どころか何万年経っても変わらないんでしょうね、、
    となると、性差をなくそうとするんではなく
    いかに受け入れて、認めて、できれば利用していくかに注力すべきだな、、と感じました。

  2. えいみーさん、そうなんですよ!
    私もこの石器時代の件に関して本を読んだとき、膝を打ちましたよ。
    でもね、でもね、そのDNAレベルの性差を受け入れることばかりではダメなんですよ。
    だって実際、女性たちは働いて稼いでいるし、石器時代には【村】があったけど
    いまは核家族なので、DNAだけに左右されていては不便なことだらけになるんです。
    だからやっぱり、少しずつ、個人レベルで調整していく、っていうことをしていかないといけないんです。
    DNAに従うなら、別居婚で旦那たちとは家は別にして、
    老人、女性、子供だけで村単位で生活しないと回りません。
    それが無理だから、歪みができて、しわ寄せをくらう人が出てくるんです。
    アクセク男並みに働きながら子育て、家事も一気に担うワーママが、しわ寄せをくらうわけです。
    DNAだけに従うなら、男性たちはもっと、ずーっと戦争してますよ。
    ・・・この話、記事になりそう(笑)

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