広告代理店で10年営業してました 企業のSNS運用の【実情】

B!

 

おはようございます。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。

前からありましたけどね。

このところ立て続けに起こっている企業のSNSアカウントの

『炎上』についていろいろ思います。

 

2018年まで約10年間、広告代理店で営業として働いていました。

日本では無名の外資系代理店でした。

アメリカやヨーロッパではおそらく、割とクラシックな

伝統的な代理店、という感じ?

『広告代理店』と言っても星の数ほどあるので

私の知る限り、の話ですが。

 

企業のSNSアカウント運用は難しいと思います。

上手くいっているところは、

おそらくこのいずれかに当てはまると思います。

 

  1. 『中の人』のマーケティング知識とSNS感覚のおかげ
  2. チーム戦

 

デジタルマーケティングの分野は日々進化するので、

2年前までの私の実体験はもはや古いのかもしれませんがね。

一昔前の『マーケティング』って、

テレビ、雑誌、新聞、ラジオ・・・

そういういわゆる『メディア』の枠を買って、

そこに乗せる広告素材を作って、

というのがオーソドックスだったわけです。

 

メディアの枠を買うのも、

その枠に乗せられる形式の広告を作ることも、

メディアにその広告を入稿することも、

広告代理店にしかできないことだったわけです。

メディアを買うこと以外は、本来できないわけではないですが、

やはりいろいろと作法があり、事実上代理店を挟まないとできないようになっています。

 

しかしSNSが生まれ、

個人でも使うツールを企業が『メディア』として使い始め、

 

「もしかして代理店挟む必要ないんじゃね?あの人たち高いし。」

となります。

 

代理店にお金を払うくらいなら

そのお金で別のメディア枠を買いたいのが企業の心です。

 

そうすると、SNSは自社でやりましょう、

という企業も増えてきます。

 

私のいた会社だけなのかわかりませんが、

SNSであれ広告であれ、

『これは世の中的に大丈夫か?』

という社内アンケートがよく送られてきていました。

 

例えば、

誰かが空き缶を蹴飛ばす、という描写が広告に含まれていた場合、

そこに抵抗や嫌悪感を覚えますか?

みたいなアンケートです。

 

社内の別チームが担当するクライアントなので

仕事の内容は知りませんが、一般市民として

広告にそのような描写を見た時の感覚を聞かれて、

アンケートに答えていました。

担当チームはそのアンケート結果を見て、

クライアントにその案を提案したりしなかったり、

クライアントに『問題ない』と言ったりしていました。

 

企業のSNSアカウントに広告代理店がガチで絡む場合

 

SNS運用における目的やターゲットを明文化&クライアントと合意

営業がコピーライター(&クリエイティブディレクター)にツイート内容を

書いてもらうために目的や意図、ターゲットを説明する

必要に応じてグラフィックデザイナー(&アートディレクター)にも

コピーライター⇔営業間で修正のやりとり

文字校正を通す

1ヶ月分くらいの投稿内容と投稿日時を設定、スケジュール化

他マーケティング活動との連携を時系列で提示

投稿内容とスケジュールをクライアントが修正&合意

クライアントのマーケティング担当者がアカウントを管理

日々の投稿内容をコピペして投稿

&効果計測を記録

代理店と効果測定を共有&投稿内容などを微調整

 

という感じでしょうか。

 

でもなんせSNSも投稿も本来個人が無料でできるものなので、

社内で内製化したくなりますよね。

 

SNSの場合、

マーケティングとして成功するかしないか、の前に、

信頼を損う危険を避けることだと思います。

そしてその場合、広告代理店が絡むか絡まないか、

というよりも、今の時代、より多様な人の目を通しておくか、

ということだと思います。

 

私は空き缶を蹴るという描写は描かれ方次第で問題ないと感じる人ですが、

人によってはやっぱり『空き缶を蹴る』だけで

『粗野』とか『非常識』とか感じるわけです。

そしてそう感じる人が、特にその企業のターゲットであるなら、

もうとにかく避けるべきだと思います。

そりゃそうでしょ。

 

特に今の日系の大企業は、

いや、外資だってまださほど変わりませんが、

やはり男性社会です。

男性が、女性向けの商品を作って売り、

男性が運営するお店で仕入れ、

女性たちが買っていたわけです。

それが最近、女性たちやいろんな少数派の人たちも

「それなんかイヤ!」

と声を上げられるようになってきました。

それこそSNSのおかげで。

 

当たり前ですが女性も多様です。

いろんな感じ方をする女性がいて、男性がいます。

 

つまり、

企業のSNS運用を内製化したいなら、

やはりある程度の役職レベルに、ある程度の人数の女性がいないと、

危険だと思います。

世の中の半数が女性で、既に男女限らず多様な社会なので、

もはやそうせざるを得ないはずなんですがね。

 

損得考えたらそっちだと私は思うんですがね、

「高い地位に就きたい女性がいない!」

なんてbull sh*tをまた仰るんでしょうかね。

アラ、失礼。

 

 

会社員である前に社会人であれ!

働く女。

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