『かわいい』ってなんだろう・・・なら『かわいくない』で、もういいかな。

 

おはようございます。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。

後で全文読もうと思っていて、やっと読みました。

平成31年度東京大学学部入学式 祝辞(上野千鶴子氏)

 

・・・かっこいい~・・・

 

言っておきますが、東京大学は変化と多様性に拓かれた大学です。わたしのような者を採用し、この場に立たせたことがその証です。
(中略)
あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください。女性学を生んだのはフェミニズムという女性運動ですが、フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。

 

全文読んでいたら、興奮して鼻血が出そうになりましたwww

 

この方の文章は、いつも本当に、鋭利な刃物のようで鋭く、簡潔で適切な言葉選びと言葉運びで、寸分の隙もありません。

曰く、『女だから』という理由で、教育の面で親などから『翼を折られる』人も多いと。

想像はできますが、私自身は多分、親に翼を折られた覚えはありません。

そういう意味では私も、恵まれた環境だったのだと思います。

 

でも、学区でいちばん偏差値の高い高校へ行ったことを地元で話すと、確かに『退く』男性はいました。

英語がしゃべれると言うと、『退く』男性もいました。

 

「かわいい」とはどんな価値でしょうか?
愛される、選ばれる、守ってもらえる価値には、相手を絶対におびやかさないという保証が含まれています。

 

私にだって、浮ついて色気づいた、若かりし頃がありましたwww

好きな男性に気に入ってもらいたかったり、『かわいい』と思ってもらいたいと思いました。

しかし確かに上野氏が言う通り、

今の『かわいい』には、

『自分を脅かさないという保証』が含まれているので、

『弱さ』『ダメさ』をアピールしたり、していました。

 

全て私の個人的な意見であり、『こうあるべき』という話ではないのですが、

独身時代、いや、子供を産むまでは、

そんな『性差』を『うまく利用して』、要領よく渡り歩いていくことが賢い選択だと思っていました。

でも子供を産んでみたら、『うまく利用できる』特権だと思っていたものよりも、

別の人たちの特権の下敷きになっているような気にさせられることが、多くなってきました。

 

あれ・・・?

あれれ・・・?

 

と思っているうちに、とにかくまずは、夫に対する不満が溢れちゃって溢れちゃって、どうしようもなくなりました。

保活のとき、10年近く勤めた、辞めたくもない会社を辞めなきゃいけないのかもしれない、という底知れぬ恐怖におののく私と、

どこか他人事のような夫。

 

子供を産み育てる喜びを上回ってしまった、私に強いられた急激すぎる変化、

そして独身時代と同じ生活を貫こうとする夫。

 

なにかがおかしい。

なんか違う気がする。

 

突き詰めて考え、調べた結果やっと、私はこの『ジェンダー』の論点に行きつき、

原因がわかったことにひとまず安堵しました。

 

夫個人に関しては、私の訴えを聞いてくれる彼の素直さのお陰で、これもおそらく恵まれた環境になっているような気がします。

子供に合わせて多少の調整はするものの、いまは、好きな仕事が、好きなようにできるというありがたい状況です。

 

未来を生きる息子たちを前にすると、いろいろと思うところはあるものの、親が直接的にできることはどこまでなのか、いまいちよくわかりません。

既に若者たちの間では『性別による役割分担』はずいぶんなくなりつつあるとも聞きます。

 

でもせめて、なんでもいいので、人を助けることに積極的になってくれたら、嬉しいなと思います。

 

今回の祝辞とは別の席で上野氏が、

若い論者にひたすら、

「広い視野で物事を見てください。」

 

と語りかけていたことも印象に残っています。

 

いや~・・・私なんかがこの方の言論について語ることが恐れ多いんですが、

『東京大学名誉教授』になる程の『知』に、ひたすらに憧れます。

そして大学の入学式の祝辞で、ここまでの論争を生み出せることも、すごいな、と。

Neutral

 

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。

ひとりでできることには限りがある。

コメント一覧
  1. 私も、この祝辞に感銘を受けました。
    こんなことを伝えてくれる人がいるんだー!東大いいなー!と。単純(笑)

    でも、つい最近目にした記事で、”子供に「性差はない」ことを教えるのは、思想の押し付けではないか”というようなことを書いてありました。

    女の子はピンク、女の子はスカート。男の子がピンクは格好悪い、男の子がスカートはおかしい。

    我が家では、子供には、そんなの関係ないんだよと伝えてますが。

    子供本人が「ピンク、スカートは女の子のもの」と認識しているのであれば、訂正する必要がないのではということみたいです。

    もちろん、私も無理矢理、ジェンダーレスを伝えたい訳ではないのです。
    ただ、夫からすると、「なんか、その話(性差の話)出ると、ムキになって、否定するよね。」と言われるので、子供たちに、思想を押し付けているだけなのかな?と思いました。

    なんか難しいですね…

    • ほくふくさ~ん、東大、いいですよね~。私も憧れちゃいましたー。もうちょっと日本で勉強頑張ってみてもよかったかなー、とか。
      頑張ったからと言って入れなかったと思いますが・・・

      なるほど~。「性差がない」は正確ではないですよね。こういうセンシティブな話をする時は言葉を正確に使うこと、というのも上野先生が言っていました。
      性差はありますから。
      しかし、性別の差と、社会的地位(高低・強弱)、社会的役割(仕事/家事など)が結びつくことが、社会的にダメ、と言われている時代なのだと思います。
      その際に子供のころから、色というわかりやすいもので分けてしまうことが、
      男の子=強い、乱暴、リーダー/女の子=弱い、守るべき存在、アシスタント
      などと安直に結びつきやすいから、色でわけないように、という説が生まれて、それに賛同する人が出たのだと思います。
      現にピンクという色に、特定の共通したイメージがありますしね。
      それが思想の押し付けなのか、時代に沿った価値観(?)を教えているのか、それはそれぞれの判断と加減でよいんじゃないでしょうかね。
      何が『正』とされるかは、時代によってかなり変わってくるので、子供たちが大きくなるころにどうなるかなんて、わかりませんしね~
      でも教えなくても子供たちは勝手に社会の発するメッセージをキャッチしますので、なるようにしかならないかなー、とも思います。

  2. やはりみゆきさんも読まれてましたか!!

    私もTwitter経由で全文読んでとても感激しました。

    上野先生の言葉や文章は鋭く心に刺さるものが多いですが、その鋭さで切り開かれた先に、希望や未来が見えるように感じます。

    • キキさん、そうそう、上野先生ってそこも含めて文章がうまくて、ジェンダー問題には関係ないエッセイとかも面白いんですよ。
      あれだけ頭が良かったら、って良く思います。
      祝辞にしても、祝福された気がしない、という人もいたようですが、私はすごく「激励」の意を感じました。
      でもそれはもう大人だから、そう感じたんでしょうか。

  3. こんばんは~。
    みゆきさんこの件記事にしないかなぁ~て、思ってました(^^) 私はテレビで全文聞きました。ワイドショーかな? みゆきさんとこは姉妹だったからというのももしかしたらあったかも知れません。うちは田舎の長男がなにより崇められるという家に、祖父母同居でしたので、それはそれは、見事に性差を受けましたよ。女に教育は必要ないとハッキリと言われてきましたからね。結婚するのに大学行ってどうする、て。学資保険も私の分はかけてませんからw

    ま、この祝辞これだけを言っているんではないですけど。

    • mitadeさん、なるほど、mitadeさんはその性差による役割る分担の影響を受けた方なんですね。
      学資保険も娘にはかけない、ってすごいですね、よく考えたら。。
      それによっていろいろ感じたmitadeさんがお子さんを育てて、世代が移り変わっていくんですね。

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