「女性専用車両って本当に必要なのかな?」と夫が言いました。

B!

 

おはようございます。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。

Twitterをやっていると、話題のトレンドが移り変わっていくのがわかります。

大きなニュースがあればそちらへ流れ、

誰かのツイートをきっかけに議論が移り変わっていきます。

 

ここ最近、私のフォローしている方々の中では、

 

『痴漢対策には安全ピンじゃ!』

『安全ピンなんかで刺すんじゃなくて、

声を上げればいいじゃん!』

『声上げられないし、上げたって助けてくれないのじゃ!』

 

という既視感のある議論が流れていました。

ある日何の話だったか、夫と『電車の女性専用車両』の話になり、

 

「でもたまに、普通車両がギュウギュウで、

女性車両がスカスカだと、

『どうなんかな~』って思う時があるよ。」

 

と夫が言いました。

 

「あれは主に、痴漢に遭いがちで、

でも撃退できない弱い若い女性を守るためのものだから、

男性や私のような視点で語るものではない。」

 

と返したら、

 

「なるほど、そっか。確かに。」

 

と納得していました。

 

この議論に、

すぐにすんなり納得してくれる人で良かったと、

心底思いました。

彼に深い考えはないと思いますが、

 

インフラや社会サービスが、

弱い立場の人や、困っている人を基準に作られることを、

受け入れることができない人がいるというのが、

 

『なんだかなー。でも難しいよね。』

という話です。

 

少なくとも私は、

自分が子持ちになり、

社会的に弱い立場になってみて初めて、

 

今まで自分が強者の立場にいたことがわかりました。

 

『辞めたくもない仕事を、もしかしたら辞めなきゃいけないのかもしれない!

しかも誰のせいでもなく、社会の仕組みのせいで!』

 

『私ばかりが仕事や生活を劇的に変えないとどうしようもなくて、

なのに夫は今まで通りを押し通そうとする!

彼個人の問題もあるけど、そういう社会!』

 

というワーママ稼業の壁にぶち当たって初めて、

それまでの自分が比較的強い立場にいたことがわかりました。

 

自分は『差別』を受けている、『弱者』なのだと、

認めざるを得ませんでした。

 

でもそれを認めたら、別の世界が見え始めました。

 

自分の『被害』や『弱み』を認めると、

 

ほかの人の『被害』や『弱み』が、

途端に見えるようになりました。

 

私自身も、

学生時代には普通に痴漢被害に遭い、

ひどく傷ついた記憶があります。

 

そしていまも、弱い女性が痴漢被害に遭い、

 

「痴漢くらいで騒ぐな」

 

と言われ、

 

声を上げても助けてもらえず、

 

消費され続けています。

 

私が若いときに電車で痴漢らしき人に遭遇して、

助けてくれたのはいつも、

 

オバチャンでした。

 

「あら?なにこの手?」

 

と大きな声で言ってくれたり、

 

車内で場所を譲ってくれたり。

 

自分の『被害』や『弱み』を、

 

「大したことない」

 

「みんな大変なんだ」

 

と認める機会を逃していると、

人の『被害』も認められません。

 

人にも同じように、

 

「大したことない」

「みんな我慢してるんだ」

 

と言います。

 

弱い立場と言っても、

様々な『立場』があり、

 

それをひとつずつ潰していくには途方もない時間と労力がかかります。

時代に合わせて、『立場』もどんどん移り変わっていきます。

 

でもそんなみんなの『立場』に合わせて、

社会の仕組みや『常識』を変えていくことこそが、

 

『社会の営み』そのものだと思うのです。

 

ただただ、学校へ行くために、公共の交通機関に乗る女子学生が、

制服のスカートに針を仕込み、

 

ハリネズミのように身を守らなければいけないというのは、

 

やっぱり『問題』だと思うのです。

 

そして痴漢は、女性の問題と思われがちですが本当は、

 

女性を『社会インフラ』の一部として消費している

『男性社会の問題』です。

 

人間として等しく生まれたつもりなのに、

気づいたら消費財として扱われている女性が、

 

「嫌だ」

 

と言わないと気付いてもらえません。

 

悪いのは痴漢をする人、それ以上でも、以下でもありません。

Letterスカート@Neutral

 

 

↓のバナーをクリックいただけるとブログランキングのポイントが入ります。

応援クリックいただけると喜びます。


にほんブログ村

最後までお読みいただきありがとうございます。

ひとりでできることには限りがある。

最新の記事はこちらから