自給自足生活への憧れは自分勝手な幻想
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こんにちは。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。

 

私だけではないと思うんです。

田舎暮らしとか、自給自足とか、晴耕雨読とかに憧れる気持ち。


photo by Ken

 

日々の通勤とか、会社での人間関係とか、なんでもかんでもスーパーで買うこととか、

そういうものに漠然と疲れを感じることありませんか?

自分が毎日追われている会社の仕事も一体誰のためになっているのかいまいち実感できないし、

生活に必要なすべてのものはお金で買うしかない、忙しいだけの生活。

 

そういうものになんか疑問を感じて、

「やっぱし自給自足してみた~い」

と思ったことがある人、多いんじゃないかと思うんです。

 

私もよく思いましたし、

その憧れのカラクリがわかった今でも、正直思います。

生きていくためには、まず家が必要です。

その家は、住宅メーカーや大工さんたちが建てます。

野菜は農家の人が作り、お肉は酪農家の人たちや、精肉業の人が生産します。

着る服は衣料メーカーが作り、

病気になれば病院やお医者さんのお世話になります。

子供の教育は学校が行い、電気は電気業者から買い、

道路は国や自治体が整備します。

 

私たちは、自分ではほとんど何も作らず、

それぞれの専門業者が作ったものをお金で買って消費して、日々の生活を送っています。

 

これは、人がたくさん集まって社会で生活をしていく上で、

それぞれが得意なことを専門に分担したほうがみんなにとって効率的だからです。

【分業】というやつです。

 

現代の経済成長は、分業することで進んできました。

 

それぞれの家に子供が産まれて、各家庭でそれぞれ文字や計算を教えるよりも、

子供だけを集めて、子供を教える専門家をつけて

まとめて教えたほうが効率的だから、学校ができたんです。

各家庭で農園を持って、お米から果物まですべて育てることは難しいから、

農家や八百屋さんがあるんです。

 

あなたや私も、会社という集団に属し、社会に必要な役目を専門的に果たして、

その対価として給料を得ている訳です。

日本だけでなく海外でも先進国と呼ばれる国では

分業を進めることで経済的に成長をしてきました。


しかし、すべてを人任せにして生活をしていると、

ふと不安に駆られることがあります。

 

なんだか地に足が着いていないようながします。

そこで湧いてくるのが、自給自足生活への憧れです。

 

自分の生活のすべてを自分でまかなうのは、漠然とした安心感を生むんですね。

これは人間が人間として進化してから、原始的な生活をしていた期間のほうが

圧倒的に長いため、遺伝子に組み込まれた【感覚】だそうです。

しかしこれも、基本的には幻想だと思います。

 

たとえばあなたの思い浮かべる【自給自足生活】にも、

スマホやパソコン、ましてや電気や水道、車は存在しませんか?

 

野菜だけでなく衣類も、一から自給自足できますか?

それはつまり、あなたの【半】自給自足生活を、他の人の分業が支えることです

 

それは【自給自足生活】ではなくて、

ただ会社を辞めて、のんびり、でも便利に暮らしたいだけなんですよね。

みんながみんな自給自足し始めたら、

どういう生活になるか、想像してみてください。

 

そして世知辛いようですが、

『のんびり、そして便利に暮らす』ためには、ここでも物を言うのは

お金

なんですよね。

そのためには、

 

一生懸命働き、

倹しく暮らし、

賢く投資をする、

 

それに尽きるわけです、ハイ。

 

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