日本人は絶対に無宗教なんかじゃない 日本を支配する神様

B!

 

こんにちは。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。

 

もう20年(!)も前になりますが、留学でアメリカに住んでいました。

アメリカに住み始めたのは18歳のころ、アメリカのことはおろか、日本のことすらよく知らないまま、異国へ引っ越しました。

その後4年弱、途中帰国しながらアメリカで暮らしました。

その間たくさんのことを経験し学びましたが、その中の大きなひとつが、宗教のことでした。

 

アメリカはキリスト教徒が大多数を占める国です。

留学生のまわりには、イスラム教徒も多かったです。

ホストファミリーと教会にも行きました。

友人と神様について話したこともあります。

アメリカでの生活では、その端々に宗教や神様が文化として存在していることを体感しました。

 

例えばエレベーターに乗って、自分より前に誰か知らない人が乗っていたらどうしますか?

日本では目も合わせず、相手との間に壁を設けることで、こちらに敵意がないことを示します。

同じ場面、アメリカでは基本的には笑顔を向けることで、同様に敵意がないことを示します。

 

相手も笑顔を返します。

『隣人を自分の如く愛せ』の教えが、文化や習慣の中に根付いているんです。

 

『隣人を自分の如く愛せ』の精神が、自分と他人、他人の物との間に壁を作らせません。

そのために、犯罪や置き引きなどの盗難が多いのだと言う人もいます。

 

日本の電車で寝ていて荷物を盗まれることは少ないです。

その理由のひとつは、日本では自分と自分以外の他人の間に壁を作り、自分と自分以外と別々のふたつの世界を区別することが習慣として根付いているからだそうです。

 

同じ理由で日本では、友人には決してやらないようなことを、見ず知らずの他人にすることがあります。(他人も『友人』と認識すると自分側の世界に含まれます)

電車の中でわざと人を押しのけたり、ぶつかっても謝らなかったり。

キリスト教の国では、そういうことは少ないです。

自分と友人、他人、の区別があまりないためです。

 

キリスト教やキリスト教徒が良いとか悪いとかの話はしていません。

日本人は、自分を無宗教だと思っている人が多いと思います。

神道、儒教、仏教の影響が確かに毎日の中にありますが、心ではどんな神様も信じてはいない、

そう思っている人

もしくはそれすら考えたこともなく無自覚な人、

そういう人が多いと思います。

 

でも日本を支配する神様は、確実に存在します。

忌々しいと思うこともありますが、私の中にもいます。

その神様は、

 

 

 

 

【人様】

 

もしくは

 

【世間様】

と呼ばれています。

 

 

自覚できます?

自分の中にいる、自分の行動を支配する【人様】の存在を。

その感覚が、キリスト教徒の方々がイエス・キリストを信じることと近いと思っています。

 

『空気を読む』という表現があります。

『KY=空気が読めない』は悪いこととされています。

それが世界共通の認識であるかのように、普通に使われています。

場=空気を作るのは人です。【人様】の心情を慮れることが良いことなんです、日本では。

 

【人様】は神様なので、【人様】に愛されなければいけません。

愛されるためには、迷惑なんてかけてはいけないんです。

だから電車やファミレスで子供が泣いたら、申し訳なさそうにしないといけないんです。

特定の人ではない【人様】に向けて「すみません」と言わなければならないんです。

子供の声は【人様】には耳障りな大きすぎる音=迷惑だからです。

【人様】に迷惑をかける時点で【悪】だからです。

 

「子供だし、迷惑かけるのも多少は当たり前じゃん?」

と言うのは【神様】を冒涜することにあたるので、だからみんな過剰に反応するんです。

 

でも悪いことばかりでもありません。

【神様】に危害を加えるなんてもってのほかだから、犯罪が比較的少ないんです。

 

しかしこの【人様】という【神様】を信仰する宗教にはひとつ致命的なことがあります。

それは、【強者】【多数派】に優しい宗教だということです。

多数を占める強い人が、いちばん【神様】に愛されるんです。

 

だって強ければ、【神様】に迷惑をかけることもありませんから。

【人様】の正体は、多数を占める強者ですから。

 

社会的弱者になり【人様】に迷惑をかけ始めた途端、

個性的=少数派であることをカミングアウトした途端、

【神様】の教えに反する、出たり引っ込んだりしている杭になり、生きづらさを感じたりします。

でも私は日本が好きです。

やっぱり便利だし、きれいだし。

以前はいわゆる『生きづらさ』を感じたこともありますが、↓の本を読んでこのことを理解した上で日本で行き始めたら、そのコツみたいなものが少しだけわかった気がしました。

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袖すり合うも他生の縁

Let your smile change the world, but don't let the world change your smile.

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