『もやし』ばかり買う母の話

 

おはようございます。みゆきです。

9歳と7歳の息子ふたりを育てています。

 

少し前の話ですが、

子供たちを連れて、姉とふたりで両親宅へ行きました。

(夫は見たいサッカーがあるとかで留守番)

 

コロナ禍でしばし母任せにしていた父の介護が

思っていた以上に泥沼化していたことに気づいたのが1年ほど前。

母ひとりが手探りで進めていたため、

 

『なんでそこまでして自分を苦しめるのか?』

 

そう問い詰めたくなるような方法で

母は毎日父のお世話をしていたようでした。

 

 

「ラクをするのが怖い」

 

そう言う母をなだめ、叱り、姉とふたり

便利グッズや介護施設の分量を増やしてきました。

 

 

父の認知症はしっかり進んでいて、

もはや私と姉の区別をつけようとも思っていないようでした。

 

娘が子供を連れて来ている。

ということはわかっているようですが、

それが姉なのか私なのか、

よくわかっていないようでした。

 

 

話しかけるとゆっくりながら返事をするものの、

自分からはほとんどしゃべらず、

ニコニコしているだけ。

 

攻撃的な方向に行く老人も多いと聞くので、

それだけはいいことかも。

ずっとニコニコしていました。

 

母はいつも、私たちが行くと

『買い物に連れて行ってほしい』

と言うので、

私か姉が車で連れて行きます。

 

残ったほうが子供たちの見守り。

今回は私が母と車で出かけました。

 

 

母がいつも行きたがるドラッグストア。

主に父の介護オムツをたくさん買うためですが、

いつもは母そこで食料品も少し買います。

 

そしてなぜかいつも、モヤシを買います。

 

母の体重は39キロ。

身長は少し縮んだようですが158cmほど。

ガリッガリです。

 

糖質や脂質、タンパク質をとってもらい、

なんとか体重を増やしてほしいのですが、

長年の食生活がなかなか変えられず、

姉が送りつけるプロテインバーなどもあまり食べてくれず、

思うように体重が増えません。

 

一方の父は、何も言わなければニコニコと食べ続けるので

幸せそうにコロコロしてます。

そんな75キロの父を、39キロの母が介護しているので、

やはり心配なのです。

 

 

そして姉は、比較的栄養とかにうるさいタイプ。

 

朝ごはんにオートミールを食べ、

糖質はあまりとらず、

水を飲み、ナッツや野菜をメインで食べる人です。

 

 

私はそこまでではないのですが、

姉にしたら、もやしばかり食べる母が許せないようなのです。

 

 

姉「知ってるよね?もやしってな・・・っんの栄養もないよ?

ブロッコリーとか小松菜とか、

他に野菜なんかいくらでもあるのに、

なんでもやしばっかり食べるの!?」

 

 

私はまぁ、多分姉よりもちょっと冷たいというか、

もう仕方ないかなと思ってそんなに言わないのですが、

食生活に神経質な姉にとって

母たちの食生活は許せない模様。

 

 

でも聞いてみると、母がもやしにこだわるのは、

もやしが好きなのではなく、

 

もやしといういちばん安い野菜を

『美味しい』と思ってありがたく食す自分

 

それに対するこだわりらしい、

ということがわかりました。

 

 

要は、清貧の時代。

 

清く貧しいことが、もっとも品があるのだ。

 

母にそんな価値観があることは

昔からわかっていましたが、

なかなかに根強いのです。

 

 

もやしに続いて、

パンや菓子パンに対する憧れのようなものも感じます。

きっと小さいころにはなくて、

大人になって食べて感動したんだろうなと思います。

 

 

菓子パンともやしという、

栄養にうるさい姉がほとんど食べない食品を

こだわって食べる母と、

オートミールやプロテイン食品を送りつける姉。

 

姉にもらった健康補助食品を、

ご近所からのお裾分けのお礼にとあげてしまう母と、

それを観察する私。

 

母にはカロリーの概念もありません。

 

『喜ぶから』と

父のためにチキン南蛮弁当を買おうとした母は、さすがに止めました。

チキン南蛮がいかにカロリー爆弾であるか、

どれだけ説明しても母は他人事のように笑っていました。

 

なにが『良い』のか『悪い』のか、

それはわからないところも多いけど、

 

『ちょっと不幸せ』

くらいが自分にはちょうどよくて、

愚痴は言うけどどうにかしようとは思っていない、

騙し騙し、置かれた場所で咲くことが良しとされていた時代。

 

お母さんには『幸せ』であってほしいけど、

『幸せ』という概念自体が私のそれとはちょっと違う。

 

母に会うたびに、いろいろと考えさせられるのです。

 

 

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