結局のところ、
大人になってからの子供の人格に対する親の影響は
ほぼナシ、という証拠しか、いまのところ見つかっていません。
では何が子供に影響を与えるかというと、
『同年代の子供との付き合い』とのこと。
ま、自分の子供時代を思い浮かべても、納得がいきます。
小学生以降は、親の影響は思い出せませんが、
友達との出来事はいろいろと覚えています。
では、親は遺伝以外で、子供の人格に影響を及ぼすことができないのか、
と考えてみました。
子供が、同年代の子供からの影響を大きく受ける、ということの証拠は見つかっている。
ではその回りの子供たちに影響を与えているものはなんなのか、というと、
テレビで目にする情景、大人たちの会話、社会的背景、
なわけです。
例えば、自分のうちではお母さんが働いていて、
お父さんが働かずに主夫として家にいるとします。
回りの子供たちの家庭は、逆の場合が多ければ、その子も回りの子供たちも、
『その子のうちは変わっているんだ』
と、認識するかもしれません。
しかし、テレビドラマで、働くお母さんと主夫の家庭が出てくれば、
その子にとっても、その子の回りの子供たちにとっても、
働くお母さんと主夫の家庭が、それほど珍しい物だとは思われないかもしれません。
我が家の回りでは、いろんな国の子供たちを見かけるのですが、
クラスに海外出身の子供が常に一定数いる、というだけで、
少数派である海外の子供たちも、日本でのびのびと学校に通えるかもしれません。
つまり、
親である私たち大人が、子供の人格に影響を及ぼせるかというと、
直接子供に語りかけることで影響を与えることはできないかもしれないけど、
他の子供や社会を通して、間接的に影響を及ぼすことはできるのだ、ということ。
親が積極的に地域に貢献して、
自己管理をしっかりとできていて、
他人との関係を築くことができるなら、
子供も同様に社会で健全に生活できる大人になる、
という直接的な相関関係はないようなのですが、
個性豊かな子供たちに、良い影響を与えるような社会を作ることで、
間接的に子供に影響を及ぼすことができるんです。
それで言うとね、
働く母が、いまのように大変そうではなくて、
もっと幸せそうにイキイキと、楽しそうに生きている社会は、
息子たちにとってもきっと良い影響を与えるのではないか、とか思うわけです。
そんな働きかけを自分でもしたいと思うし、
既にそのために動いている団体には頑張ってほしいと思って、
毎月寄付したりもしています。