誰も言わないけどみんな思ってるはず

 

40歳超えて社歴10年とかになってきますと、

『ワーママだって優秀ならできるでそ?』的な空気が立ち込める外資では、

いつもそれぞれのキャパシティのちょっと上のことを要求されます。

 

私で言うと、これまでは自分の仕事だけを満足にこなせば「エライ、エライ」

と褒めてもらえたところが、

クライアント先のちょっと偉い人と話したり、

社内の若者になにかをやらせたり、という機会を無理やり与えられます。

断れる雰囲気ではありませんwww

 

ああ、【現状維持】って、ちょっとずつ昇りつづけることなのね…

ずっと同じ位置にいるのは、ちょっとずつ後退しているということなのね…

 

と思わされます。

 

あのー…私もうすぐ会社辞めるんですけど―…

とかも言える雰囲気ではなく。うぬー…

が、がんばるけどー…脳みそが疲れるよー…

 

話が重要になればなるほど、

話す相手が偉くなればなるほど、

みなさんお忙しくて時間がありません。

なので必然的に、短く、わかりやすく、そして説得力を持って、

要点を説明することが求められます。

 

全額うちの利益になる4千万の見積もりをクライアントに了承してもらうの、

アタシー???こえーよー!!!

30分しか時間ないってさー!!!

 

心臓バクバク言わせて、

冒頭に『ポイントはふたつです』の技を駆使して、

ものの2分で

「はい、わかりました」

 

…はぁぁぁぁ~…

 

社内のミーティングにしたって、

入社当時にこっぴどく叱られたおじちゃんがまだいて、

『どれどれ』的な態度で私の説明を聞いて、

脳みそに超汗かいてやっと

「なるほど」と言ってもらえたり、

 

なんだか最近、毎日毎日

要点をまとめて、短距離走のように瞬間的に話をしています。

終わるともう、ドッッッ!!!と疲れて、

『アタシいまの10分で100kcalは使ったんじゃない?』

と思います。

 

みんな忙しすぎ―…

 

…という毎日の中、

息子らの保育園の発表会が催されました。

みんなこの発表会に向けて日々練習を重ねてきたようです。

 

はい、園長挨拶。

 

 

 

 

 

 

なっが。

 

 

そして、何言ってるかぜんっぜん、わかんない…

 

いやなんか、自分の小学校の朝礼の校長先生の話とかを思い出しました。

校庭やら体育館やらに立って並んだまま、

「今日は手短に…」

と始まったのに『とにかく長かった』という印象しかない

校長先生の話を聞いていた時間。

「早く終わんないかなー…」しか覚えていません。

誰かが貧血で倒れてザワザワしたりして。

 

ああでも、これでいいんだろうなー…

と保育園の教室の床に座りながら思いました。

 

私たちの仕事場は、

お金を儲けることが唯一の共通目的なので、

お金を生まない時間は『無駄』とされるんですよね。

 

しかし一方保育園や学校は、

子供たちが健やかに成長することが目的の場所。

時間に追われて効率に重きを置くのはやっぱり違うよな、と

心のスイッチを入れ替え、

のんびり園長先生の話を聞きました。

 

ワーママって、すっごく大変ですが、

このギャップの激しい世界を行き来できるって

実はとても豊かな経験なんだろうな、なんて思いました。

 

子供や子供らの世界も好きだし、

でも仕事やお金儲けも楽しい。

欲張るから大変なんだけど、でもそれでも

ふたつとも手放せないな、としみじみ。

発表会では、次男はコミカルに可愛らしく踊り、

長男はセリフのある劇なんて高度なことをしていて、

保護者全員の

「大きくなったなぁ…」

という心の声が教室に充満している、

実に温かい時間でした。

 

子供ってやっぱ頭がでかいから、踊るとどうしてもコミカルに見えません?

 

 

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