子供がいることは『弱点』なのか 転んだおばあちゃんに出会った話。

 

おはようございます。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。

7歳と5歳の息子ふたりを育てています。

 

くっそ・・・あっち~な~・・・。

そう思いながら、近所の公園へ向かって歩いていたんですよ。

 

気温32℃の日曜日の15時ころ、

夫が子供たちを連れて先に公園へ行っててくれて、

私は夕食のカレーを仕込んで、ルンバのスイッチを押して、

後から公園に向かっていました。

 

いつも通る、公園への道でした。

『こんなに暑いのに公園か~・・・』

暑いの苦手な私は、『暑い』しか考えていませんでした。

 

ふとすれ違った自転車。

多分30歳ころの女性。

妙に後を振り返っていました。

不自然なほどに長く。

自転車をこぐ足も遅くなり、でも止まりはしませんでした。

 

自然と彼女が見ているほうを振り返りました。

するとそこには、

自転車ごと植え込みに倒れこんでいるおばあちゃん!

 

「おお!!!」

思わず声が出ました。

体が動いた。

 

駆け寄り自転車を助け起こし、

「大丈夫ですかっっ!?」

 

重い電動自転車でバランスを崩し、起き上がれなかった様子。

幸いおばあちゃんは何事もなく「ありがとう」と言って自転車をこいで行かれました。

 

反射的に体が動いた自分のことを思い返しています。

 

思い出すのは、20代のころの高田馬場駅、だったかな~…

通勤の乗り換えで使っていた駅。

毎朝混んでいて、同じ駅で降りるたくさんの人の波に乗っていました。

 

ふと見ると、ホームに座り込んでいるおばちゃん。

年のころ50代くらい。

足元には嘔吐の後。

通り過ぎるたくさんの人の中、ひとり地面に座り込んでティッシュで手や顔を拭いていました。

 

あの時彼女を助けてあげなかった自分を、いまだに悔いています。

駆け寄って声をかけてあげるだけで大分違うものです。

でもああいうのはタイミングを逃すともうダメ。

『自分が助けなくても駅員さんが、他の人が助けてくれる。

私は会社に行くんだから急いでるし。』

言い訳は簡単。

 

今回の転ぶおばあちゃんの元へ何も考えずに走り寄れた自分が、

20代のころの自分と何が違うのか。

 

ひとりでは立ち上がれない、

逃げ道のない『弱さ』を経験したから。

かな~と。

子供を産むまでの私は、『強者』の立場にいたのだということ、

産んでみてもう痛いほどに感じました。

 

もちろん私なんかよりももっともっと

『弱い立場』に追いやられている人がたくさんいることもわかります。

 

でもそれまでは、大体のことはそれなりに対処できて、

『弱み』はあってもそれは逃げ道のある弱みでした。

 

私には『良い学歴』はありませんが、バイリンガルであることでカバーできたり、

私は『絶世の美女』でないけどほかの細々とした肩書や恵まれた環境でカバーできたり、

いろいろある拠り所のどれかで、自分の自信や体裁を保つことができました。

 

しかし一旦子供を産んでしまうと

そこには『逃げ道』が無いということ、

赤子を抱えて迷路のすべての別れ道を回ってみて、

ゴールへの道はすべて閉ざされていることを知って、

ガックリと膝から崩れ落ちました。

 

私は、ここで保育園が決まらなければ、

仕事を辞めなければならないのだと、

祖父母も頼れない私にはそれ以外に選択肢はないことを知って、

 

『そんな馬鹿な・・・』

と思って迷路の別の道を行ってみたけど、

やっぱりそこには道すらなかったと知って、

『社会的弱者』のなんたるかを、身を持って知りました。

 

そこで初めて、それまでの私には見えてなかった『社会』の側面の

その存在を知りました。

そしてその側面はきっと、ものすごく深く幅広いということも。

 

「私はラッキーなのではなく、これは能力であり私の努力の結果!」

そう堂々と言えた時の私と、

いまの【vulnerable】な私。

 

どっちが良いとか悪いとかではないし、

逃げ道のない弱さなんて体験せずに済むほうが『幸せ』なのかもしれませんが、

もう昔の私には戻れないこと、

戻りたいとは思わないことは事実です。

 

外出先で、たくさん荷物のかかったベビーカーから

赤ちゃんを抱きあげようとしている人を見ると、

いまだについ身構えてしまいます。

落とせない赤ちゃんを手に、

ひっかけた荷物の重みで無残にひっくり返るベビーカー。

その時の無力感と諦め。

そのベビーカーを誰かが支えてくれた時の安堵感。

 

 

 

 

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