おはようございます。みゆきです。
いちばん良かった時、っていつですか?
学生時代とか、子供時代とか、
あの会社にいた頃、とか。
私は少し前まで、
アメリカにいたときはやっぱり充実してたな、とか、
あの上司の時は楽しかったな、とか、
思ってたんですがね、
特に40歳を超えて、
会社を辞めて、
あー・・・いまがいちばん。
と思えるようになってきました。
なんでこんなことを考えたかと言うと、
この本を読んだから。
この前のコンビニ人間が良かったので、
いま村田沙耶香さん制覇しようとしているところです。
この『きれいなシワ・・・』はエッセイで、
こんなことが書かれていまして。
女の子でいることは、すごく頑張らないといけなかった。
ファッションにダイエットに可愛い文字の書き方まで。
そこには楽しみと苦しみが同居していた。
大人になるに従って自分なりの女の楽しみ方を手に入れていった。
それは本当に時間のかかる作業だった。
試行錯誤しながら、少しずつ自分を取り戻していくような感覚があった。
そうそうそう、そうなのよ~・・・
私にとっても結構、女の子でいることも、
ちゃんとした女性でいることも、
結構頑張らないといけないことだったんですよね。
なんだろ、簡単なことだと、
私はなぜか、パンプスやハイヒールというものを履くのが、
すごく嫌だったんですよ。
足が痛いとかそういうのはもちろんなんですが、
なんというか、すごく『自分じゃない』感があって、
25歳くらいまでなんとか履かずに済ませてきたんです。
20代前半で何を履き、何を着ていたのかあまり覚えてもいないのですが、
とにかく、26歳ころ、
『そろそろ諦めるか~…』
とパンプスというのもを履き始めたことは覚えているんです。
そうすると途端に、
服装に『困らなくなった』のも覚えています。
パンプスに合う服は溢れるほど売っていて、
パンプスも星の数ほど売っていました。
それまで川の流れに逆らって歩いていたのが、
川に流されてみたらやっぱりラクだった、
そんな感覚でした。
でもなんというか、『自分』とか『個性』とか『こだわり』のようなものも、
一緒に流されてなくしてしまったような、
そんな感覚でもありました。
でもそんなことはすぐに忘れて、
そのまま会社員ぽい服装で
パンプスを履いて都心に出勤していました。
40歳を超えて、
会社を辞めて独立して、
ひとりで家で仕事をするようになって、
会社員時代のパンプスを一応1足残してあるものの、
結局一度も履かないままに捨てることにしました。
やっぱり、履く必要ないなら私は履きたくないな。
そういう意味で、やっとここへ来て、
自分を取り戻したような、そんな感覚がします。
なんだろう、私にとってパンプスが象徴するもの、
それを受け入れるのが嫌なんだと思うんですよね。
そこを深堀りするとまた長くなりそうなので今日はやめておきます。
年をとって、
やっぱり面の皮が厚くなっているのか、
あまり人が自分をどう思うかが気にならなくなってきて、
結婚しているからか、
恋愛市場からも降りることが出来て、
いまはすこぶる快適なんですよね。
なんでしょうかね。
やっぱりパンプスも、恋愛市場も、
求められている型のようなものがあって、
そこにハマるのが嫌だったのかもしれません。
ホントそれこそ、
窮屈だったパンプスを脱いだときの、
あの足の感じ。
「ふ~…苦しかった。」
足が溜息をつくような、あの感じ。
あの感じが、
40代になって、
会社を辞めて、
ずっと続いている気がします。
村田沙耶香さんのエッセイもとてもおもしろいです。
他の小説も楽しみ。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
ひとりでできることには限りがある。