おはようございます。ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。
広告代理店の前は、イベント制作会社に6年ほど勤めていました。
その後なぜ広告代理店に入ったかというと、『もっと上流を見てみたい』と思ったからでした。
イベント制作会社にいた時のお客さんは、たいていの場合、旅行代理店や広告代理店でした。
その先にメーカーなどのお客さんがいる、という構図。
仕事が楽しいと思えてきて、もっと上流で何が起きているのかを知りたいと思いました。
そして広告代理店に入ってみて、実際楽しかったです。
世の中に溢れる広告や媒体が、どんな仕組みで作られているのか、それは大変ながらもワクワクする世界でした。
異動があり、結婚して、妊娠して、産休に入りました。
気張って復帰した1回目。
モヤッとしました。
やりてくてやっていた、楽しいはずの仕事でした。
なのに、仕事も、子育ても、実感がなくいつも手の中をすり抜けていくようで、でも時間だけは恐ろしいほどになくて、なにも満足に終わらないままに1日があっという間に終わってしまいました。
心も体も疲れていました。
1年経たずに2度目の妊娠。
既に疑心暗鬼だった2回目の復帰。
案の定、『ココジャナイ感』でひとり取り残されたような感覚でした。
慣れた仕事なのでこなすことはできるものの、ぜんぜん楽しくない。
ひとりで勝手に孤独感と疎外感を感じてモヤモヤモヤモヤ…
『 ワーママ 辞めたい 』心からそう思いました。
同じ仕事を、同じ私がしているのに、なんでこんなにモヤモヤするんだろう…
つい数日前、姉と話していてやっと、やっとその理由が見えた気がしました。
以前読んだ本に書いてありました。
自分の環境を自分でコントロールできると思うことが、人の充足感や幸福感にとって最も重要な要素のひとつである。実際に自分の力で環境を変えることができるかどうかではなく、変えられると思うことが重要なのである。
読んだ当時は『なるほどねー』としか思っていなかったんですが、
やはりこれだな、と会話の中で確信しました。
30代半ばにもなれば、独身なら、仕事もプライベートも完全に自分でコントロールが効くころです。
仕事はいつだっていくらでもやることがある。
残業したいとき、できるときは好きなだけ残業して、少なくとも帰る時間は自分で決められます。
平日夜に用事があればその前からの仕事を調節して早く会社を出れるようにもできます。
会社の飲み会も、行くか行かないか、自分の気持ち次第で決められます。
そんな仕事生活から、急に、有無を言わさず帰る時間が決められている毎日。
そしていつとも知らされずに急に、いま直ぐ帰ってこいと呼び出される日々。
次の日出社するかどうか、自分では決められない夜。
パートナーであるはずの夫は自分でコントロールを利かせてくる。
いままで持っていたはずの、自分の仕事に対する主導権を、急に奪われた形です。
「よし、これ片付けちゃお!」
とやる気を入れたそばから、携帯に保育園から着信。
『今日は仕事をしたいのでお迎えお願いできる?』
と夫にLINEしても、
『オレも今日はムリ』
と自分のムリ具合を人から格下げされる始末。
中堅くらいの自覚はあったのに、成果に関係なく、残業できないから、という理由で
社内でも格下げに直面する。
体調を崩す子供も、仕事を大切にする夫も、誰も悪くはない。(会社はちょっと悪い)
ただただ自分だけが、自分の仕事に対するコントロールを失っていく。
子育てをおざなりにしたいわけではない、という思いも湧く。
どっちつかずの自分が、途方もなく中途半端な気がしてくる。
何も満足にやれていないような気になる。
そうするうちに、子供が3歳ころになると、体調を崩すことが減り、少しずつコントロールを取り戻すような気になる。
夫もパパ業と共働きに慣れてきて、たまに自分が残業できる日も出てくる。
『あのモヤモヤはなんだったんだろう』
と少し不思議に思う。
やはりすべては、この『コントロールできる感』なんじゃないだろうか。
ひとり目の育休中、自分の生活の『コントロールできる感』がなくなっていくことには、苦しみながらも少しずつ慣れていく。
保育園に預けて、身軽さ手がスースーするような気がして、大きな溜息をついて、
「よし、次は仕事だ」
と思うところを、
やれ定時退社だ、
やれ子供の発熱だ、
やれマミートラックだ、
とコントロールを奪われる結果、モヤモヤが溜まっていくのではないだろうか。
私個人としては、『自由であること』が人生の一大テーマなので会社を辞めたことに後悔はみじんもないが、
このモヤモヤのせいで辞めたくもない仕事を辞める人が出なければいい、と思う。
じゃあどうしたらいいのか、というのを『仕事と働き方のワークショップ』で話したりしているのですが、
でもまだまだ何か、できることがあるんじゃないか、と探索中です。
長くなりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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最後までお読みいただきありがとうございます。
ひとりでできることには限りがある。