勝ち組と負け組 元同僚女性の言葉

 

2歳児が静かな時って、100%なにかイタズラしていますね。

なかなかお風呂から出てこないと思って何度も声をかけていましたが、

オモチャの中にゴミをたんまり詰め込んでいました。

 

ワーキングマザー・サバイバルのみゆきです。

 

会社を辞めて、早2ヶ月が経とうとしています。

最終出社日が間近になって初めて、同僚たちに自分でビジネスを立ち上げることをカミングアウトしました。

詳しいことは言いませんでしたが。

みんな感心してくれたり、応援してくれたり、旅立つ者には寛大な職場でした。

 

そしてある同僚の女性がこう言いました。

「みゆきさんは、ワーキングマザーとしても、女性としても、勝ち組だね。」

 

彼女は確か独身で、私たち営業のサポートをしてくれる部署にいました。

広告代理店に限らず、やはり会社って、どうしても

目に見える売り上げを稼ぐ【営業】って目立つ存在ですし、

おそらくそのために、比較的昇進や昇給もしやすい部署なのかもしれません。

どちらかというと目立つのを嫌う彼女は、

そういう意味で気軽に私を【勝ち組】と称したのでしょう。

実際の年収はそんなに変わらなかったと思いますが。

 

しかしね、ホントーに、ホントーに、

日本人女性は自分を卑下して、謙虚になるように訓練されていますよね。

小さいころから、そう教えられてきた記憶があります。

いろんなおとぎ話、テレビ番組、親、先生、ありとあらゆる場所で、

『謙虚であれ』と教え込まれました。

 

これ、ちょっと見てみてください。

どこかで見たことあると思いますが。

黄色の丸の大きさがね、左右どちらも同じですよ、という図ですね。

左の黄色丸のほうが小さく見える、という錯覚です。

人の目や脳は、無意識のうちに、なんでもかんでも回りと比較することでその実像を理解するようにできています。

なので、職場やら、友人の中で、自分と回りを比較することは自然なことであって、避けられないことです。

だから、優越感や劣等感から、私たちは完全に自由になることは、不可能だと思います。

 

しかし私が言いたいのは、我らワーキングマザー界隈、もしくは女性という、

【男性】という単純なクライテリアと比較すると『弱い』とされている人たちが、

その中で勝ち組だ負け組だ、と言っていては、

オジチャンたちの二の舞なのだ、ということです。

 

いまのオジチャンたちは、『高度成長』と呼ばれる時代をガムシャラに働いてきた人たちです。

実際、戦後40年50年で、日本を『経済大国』『先進国』にしたことは、世界にも類を見ないものすごいことらしいです。

そのものすごいスピードで国を発展させるために、オジチャンたちは無意識が意識的か、弱者には手が回らなかったようです。

女性だけではない、仕事やビジネスが苦手な人たちを脇にどかして、効率重視で突き進んだからこその、経済大国ニッポンができたのだと言われています。

 

その弊害として、

『弱者に厳しい、便利だけど息苦しい日本』

なんだと。

その『息苦しさ』だけを取り除きたいと思っている人が、

同じ女性、同じワーキングマザーの中で勝ち組と負け組を作っていては、

オジチャンたちとやっていることは同じなんです。

運よくワーキングマザーを器用にこなしながら、頑張って男性並みに働いて昇進して

インタビューされちゃうようなワーキングマザーが、

自分は頑張ったから勝ち組だと『いち抜けた!』していてはダメなんです。

 

シングルマザーになってお金も時間もなくて、

器用でもなくて頑張ることも苦手で、そんな人が自分は負け組だと

隣の芝生ばかりを見ていては、ダメなんです。

 

勝ちも負けも、作ってはいけないんです。

じゃあどうするかって、

同じワーキングマザー同士、女性同士、暑苦しいですが手を取り合って、

自分には関係なくてもほかのワーキングマザーが困っていたら、一緒に怒ることです。

『なにかおかしい』と一緒に憤ることです。

 

『そんな抽象的な…』

と思いますでしょ。

でもね、そもそも抽象的な文化や空気を変えたり動かしたりするのって、

抽象的なものです。

 

あ…エラソウな口をきいていますが、全部この本の受け売りでーす。テヘ…

 

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